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ザ・フー Making Quadrophina 「さらば青春の光」制作ドキュメンタリー(ネタバレあり)

Youtube でザ・フーの'73のアルバムQuadropheniaを下地にした映画「さらば青春の光」(英 '79)の制作ドキュメンタリー「A Way Of Life: Making Quadrophenia」を発見!(1/4 〜4/4の4部に分かれている)



この作品、80年代に名画座で見て、異常なまでにハマってしまい、5回くらい観たかなぁ(Tsutayaも無い時代)そういや最初に買ったザ・フー(関連)のアルバムってQuadrophinaのサントラだった。いやっと言うほど聴いたっけ…(遠い目)
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制作ドキュメンタリーに話を戻すと、リスニング苦手なのでyoutubeの自動生成のアヤシい字幕を手掛かりに1/4くらい理解できたかな?という感じ。でも、それだけでもかなり面白かった。
このドキュメンタリーにザ・フーのメンバーは出てこないが、撮影時のスティール写真で姿を見る事が出来る。30過ぎてすでに大御所だった彼らが若い俳優たちに囲まれて楽しそう。ジミー役のフィルを優しく見守るピートの眼差しが暖かい。

そしてジミーに片思いするちょっと太めのモンキーを演じ、歌手でもあるトーヤ・ウィルコックスさんが素敵なベテラン女優さんに成長してる。クリムゾンのロバート・フリップと1986年に結婚しているんだ!本当に映画制作が好きで、良い作品にしたかった(実際なった)…というプロフェッショナルな情熱が伝わって来る。

忘れがたいハマリ役、彷徨うジミーを演じたフィル・ダニエルも今やベテランの俳優。
フィル・ダニエル「僕たちはまさに映画を生きた」

当初、ザ・フーがアルバムを出すという条件でレコード会社が資金を提供する事になっていた。
だがドラムのキース・ムーンの突然の死で新アルバムはキャンセルに。フランク・ロッダム監督はこの企画はボツか…と諦めた。が、プロデューサーのロイ・ベアードと、ザ・フーのマネージャーでやはり共同プロデューサーのビル・カービシュレイが粘り強く努力してくれて、制作に至った。

フランク・ロッダム監督はTVドキュメンタリー出身で、フィクションはこの作品が初めてだった。
現実感のある空気は彼のキャリアから生まれたんだろう。

そもそもは孤独なモッズの少年がブライトンの崖から投身自殺する…という哀しい事件から構想された。
パンクロッカーを主役に起用する事で、過去と現在の橋渡しが出来るのでは…という事で、ジミーは当初セックス・ピストルズのジョニー・ロットンが演じる予定だった!スクリーン・テスト(残念ながら現存しない)は素晴らしい出来でセリフもきっちり覚えてきていた。しかし保険会社がジョニーの素行に不安を抱き、彼の登用を拒否。採用を覆さなければならなかった。そこでフィル・ダニエルがキャスティングされる。
(ロットン(現ライドン)は自伝では別の事を言ってるが…)

トーヤ
 ロッダム監督はオープンで、私たちの意見にもちゃんと耳を傾けてくれてとてもフレンドリーな空気だった。
 衣装さんは私が60年風の体型だったので、喜んでたわ。私はちょっと太り気味だったけど、当時の女性は体格が良くて、痩せた女の子は馬鹿にされた。(その後の)ツイッギーの登場が社会現象だったのはその為よ。
 ロジャー・ダルトリーが『モンキーのスタイリング、良いね!あの頃の俺の妹にそっくりだ』と言ってくれたと後で知って、とても嬉しかった。
 山場のブライトンでのモッズとロッカーの乱闘シーンでは、私たちはただカメラが回っている…としか教えられなくて「闘え!」という指示しか受けなかった。警官の制服の人がいたので「あなた本当の警官?え、エキストラ?じゃ殴って良いわね?」こんな感じだった。
 大乱闘のシーンはこの作品にとってとても重要なのはわかっていたから、どんなに疲れても、どんなにお腹が減っても、本当に頑張った。」

フランク・ロッダム監督「乱闘シーンでは、窓を粉々にされる占い師役の中年女性に『赤い皮のコートの俳優が窓を砕くから、良く見て間際に逃げて』と言ってあったが、彼女は勘違いして別の赤い皮のコートのエキストラを見ていた。でも、幸い間際に気がついて、窓に板を投げ込む直前に逃げてくれた。おかげで撮影中の死亡者はゼロだった」

上映劇場で
観客「20年後も人々を魅了するだろう」
トーヤ「この作品を見た人は男子も女子も、ジミーに自己投影したと思う。誰もが通る過程だから」

以下ネタバレ注意 ―――――――――――――

様々な解釈のあるラストシーンは
フィル・ダニエル&トーヤ「ジミーは自殺していない!(キッパリ)」
ロバート・サンダル(ジャーナリスト)「最後にバイクから飛び降りたんだ(Chiken out)でも彼は仕事もガールフレンドも失いどうやって生きていくんだろう?とてもアンビバレントな結末だ」
フィル・デイビス(チョーキー役)「彼は現実の世界に戻ったんだ」
マーク・ウィンジェット(デイブ役)「冒頭の、夕日を背に歩いくシーンを観ればわかる!(アツく語る)」
トーヤ「自殺を思わせる強いイメージがこの作品にパワフルにしている」

ジミーは自殺していない説は36年前からあったけど、こう関係者皆んながキッパリ言ってくれて嬉しかったが。
ここまで心を壊されたジミー、しばらくは抜け殻の様に生きるんだろう…彼の中で何かが死んだのは確かなんだろう…とフィクション映画ながら辛くなった。でも、これこそが10代の荒野 TeenAge WasteLand …なんだろうなぁ。

若い頃は「ヒドい邦題…」と思ったが、今にしてみると中々内容に合ってる。
でも、ネタを割っちゃってるって点でアウトだな、やっぱり。

しかし…今、名画座ってどんどん無くなってるらしいけど…
今の若いモンはDVDやTutayaがあって良いな~と思う反面、名画座の大画面で爆音で鑑賞する機会が減って、映画を味わうって点ではどうなんだろう…などと老婆心持ったりする。

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こっちがQuadrophinaのオリジナル版、素晴らしくも濃く、ヘヴィーなアルバム。
サントラの方は当時のヒット曲(悲しき雨音、ルイルイ等)も入っていて、新たに追加された曲も(Four Facesなど)軽快で強弱があるけど、オリジナルの方は最初からズッしりと畳み掛けて来て、名曲揃いですんごい高密度!全編、異様にテンション高いので、聴くのは時間と体力に余裕のある時…にしてる。
このプロジェクトは1から10までピートが仕切ったので、リハーサル中にロジャーと大喧嘩になったそうだが、ピートは「Quadrophinaはザ・フーの最高作品。多少の流血は大した事ではない」だそうだ。

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by j-suguita | 2015-12-07 06:10 | 映画 | Comments(2)