「ハウス・バイ・ザ・リヴァー」House by the River(1950) フリッツ・ラング監督
2009年 12月 25日
この作品のDVDのボーナスに「エクソシスト」のw.フリードキン監督によるインタービューが納められているそうで、その中でラング監督が「人はすべて潜在的な犯罪の衝動を持っている」と語っているそう。
この作品の主人公も「偶然」「たまたま」殺人をおかしてしまう、という設定なんだが。
…しかし、しかし、この主人公、そもそもメイドに無理矢理キスしようとして拒まれ悲鳴をやめさせようともみ合っているうちに彼女を死に至らしめてしまう。。。という設定、被雇用者にセクハラをする時点で既に立派な犯罪者なんじゃ。。。
おまけに自首をすすめる弟を作り話で言い包めて死体遺棄を手伝わせるわ、その弟に罪をなすりつけようとするわ、健気な妻まで殺そうとするわ、やっぱフツーじゃねーよ、こいつ。
いつものようにドイツ表現派なドラマチックな光と影が見事!
特に夜の河に遺体の金髪が広がるところは美しくも恐ろしい。。。
俳優さんも人間の屑を見事に演じている。(ポスターの写真怖いっすね)
冒頭のバスタブの湯が円を描いて配水管に流れて行くところ、ラストの引かれたカーテンの輪が飛びところ…とか、ひょうっとしてヒッチコックにヒントを与えた??
明日、日本行きの飛行機に乗って年始年末バカンスに出発!
今回は短くて2週間ちょっとで戻って来ます。
皆様もよいクリスマスと新年を!