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「ダーウィンの悪夢」

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イヤ、遅ればせですが日本でもフランスでも一昨年公開されたフーベルト・ザウパー監督「ダーウィンの悪夢」テレビで見ました。
プロバガンダだとか、賛否両論あるようですが、ウ〜ン、それでもすごい衝撃であった。

日本やEU諸国に輸出され、フランスのスーパーでも良く見かけるナイルパーチ、これは元は1954年頃にイギリス人による乱獲で減少したタンザニア、ケニア、ウガンダにまたがるヴィクトリア湖の漁獲高向上のために放された外来種だそうな。
で、もともと生物多様性の宝庫として「ダーウィンの箱庭」と呼ばれていた琵琶湖の100倍の広さのこの湖の生態系が、この大型肉食魚の為、固有種が激減し大きく崩れている。。

そして

打撃を受けているのは湖だけではなく、湖畔の人達の生活も、なのであった。本作ではタンザニアのムワンザの荒廃が描かれている。
ともかくも漁獲高は向上したにもかかわらず、この魚、地元の人には高くて手が出ない。切り身は地元民を素通りして日本やEUに切り身となって輸出される。利益はごく一部の資本家の元に。でも工場で働ける人はまだ良いけど、あぶれた人は戦争を待ち望んだり、売春をしたりして糊口をしのいでいる。・・・そしてエイズの蔓延、ストリートチルドレンの増加。

わずかな食物をめぐって拳骨で殴り合いをする小学校高学年くらいのストリートチルドレンがすごい痛々しい。日本だったらピコピコとゲームをやっているのような年齢なのに。。

まー、圧巻はやはり残骸の集積場でしょうか?
切り身は輸出されるが、アラは残る。それらは一カ所に集められ骨にのこった身を乾かして食べたり、頭部を揚げて売られたりする。画像を見ただけで臭気が漂って来る様なおっそろしい場所。
強いアンモニアガスが発生するため、ここの人達はみな咳をしている。そして、なんと眼球が落ちてしまった女性も。

個人的には、「プログラマーの学校に行きたいけど無理よね。。」と言っていた、売春婦のエルザのインタビューが印象に残った。私もwebデザインの学校に行きたくてお金を貯めてたのでウ〜ン...というカンジ。。。(ちなみに彼女の”料金”は1回10ドル。。。。。)そんな彼女も撮影中に客に殺害される。

しっかしもうナイルパーチはコワくて食べられん。。。
作品中には出て来なかったけど、あの状態なら抗生物質の投与や必要以上の餌による水質汚染とかありそう、、って、今時の安い食べ物はみな似たり寄ったりなんだろうけどね。

日本では西京漬け、味噌漬け、そして給食でも出されてるとの事なので今度スーパーに行く時は気をつけよう〜〜〜。。

公式サイトはこちら →

(*以上、色々ググってみたところ様々な意見の方々がいるようですので、上記あくまで私の個人的感想、ってことでご了承を!)
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by j-suguita | 2008-04-29 08:13 | 映画 | Comments(7)
Commented by クワ at 2008-04-29 15:20 x
当然、ドキュメンタリー = 真実ではないし、「真実」とは何か ? という哲学的な問題もあります(芥川龍之介作『藪の中』みたいに)。
しかしながら、生態系を(破壊はしていないが)かなり混乱させている状況は、ブラックバスやアカミミガメ、アメリカザリガニがのさばる日本の水辺を連想させました。

>プロバガンダだとか、賛否両論あるようですが、
『ダーウィンの悪夢』に関して、ドキュメンタリーを撮っている人の対話をネットで見つけました。
ttp://www.extravagance.jp/guardo/200701/16.html
(イラクの挿話が興味深かった)。
Commented by eribleucoco at 2008-04-29 19:33 x
>>利益はごく一部の資本家の元に。
>>彼女の”料金”は1回10ドル。。。。。

読んでるだけで身体が痛くなってきました。 だから何が出来るの私達に... という感じですが。。 ナイルパーチって仏ではPercheですね、昔お値段に引かれて一度だけ買った事ありますが、焼いてると不自然な臭いがしてそれっきりでした。 
 だ.か.ら. ではないですが、穀物菜食!マクロビオティックの魚貝類に対する見解 ”いただくなら小魚等、植物に近い中庸寄りなものを”というのを改めてなるほど、と思った次第です◎
Commented by 管理人スギタ at 2008-04-30 07:16 x
そうそう、perche de Nilです。
>不自然な臭いがして
さすがeribleucocoさま! 普段健康なもの食べてる人はすぐ感じるのでしょうね。やはりマルシェの青魚が一番よね。。(値段的にも!)
Commented by 小坊主 at 2008-04-30 16:16 x
話題の作品ですね。
見ては、いません。
公式サイトの、イントロと、荒筋を読んでみましたが、正直のところ、私には、ストーリー、主張、ともに、無理があるように思えました。
飛躍が過ぎたり、因果関係がこじつけに見えたり、因果が逆に思えたり。

こういう作品を、ドキュメンタリーと呼ぶのは、間違いであろうかと思います。正しく呼ぶなら、長大ではありますが、意見広告でしょう。
意見広告であれば、内容の正誤は問われませんが、ドキュメンタリーというなら、内容は、大筋において、客観的な真実であるべきだと考えます。
Commented by 管理人スギタ at 2008-05-01 03:38 x
おぉ小坊主さん、コメントお待ちしてました!
>ストーリー、主張、ともに、無理があるように思えました。
>長大ではありますが、意見広告
なるほど、詳しい方の御意見ありがとうございます。
ドキュメンタリーといえども結局はフィクションな部分が免れない以上、常にある程度の自問自答の精神を持って鑑賞しなければいけないのだなー、とネットでの賛否両論を読んで、改めて思ったのでした。

あと思ったのはこの作品は2つの問題を提示してるわけですよね。
生態系破壊と、貧困、という。
これがもし資本家が公平に利益を分配していたら。雇用問題に意欲的だったら。そして少なくとも「貧困」の問題がなかったら。
逆にナイルパーチは外貨を稼ぐ地元の救世主、生態系破壊ももっと進んでいたかも...などと色々考えてしまったのでした。
Commented by 小坊主 at 2008-05-01 13:44 x
小坊主の悪夢。
字数制限に引っ掛かって、じたばたしているうちに、書き込みが、跡形もなく、消えてしまいました。
いずれまた、気を取り直しましたら。。
Commented by 管理人スギタ at 2008-05-01 23:10 x
エキサイトって一回のコメント文字数少ないのですよね。。
制限にひっかかったらメモ帳にでもコピペ、2回に分けていただくのが良さそうです。
まー、また気を取り直してから色々ご教示くださいまし。