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時のかけら - Pieces of time

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P.ボグダノヴィッチの映画人インタビュー集「ハリウッド・インプレッション」を読んでいたら、ジェームス・スチュワートの素敵な言葉に出会い、うれしくなってシマいました。(この本の原題は” Pieces of time”。多分スチュワートの、”時のかけら”に関するインタビューから来てると思います。しかし「ハリウッド・インプレッション」という日本語タイトルは、、、イヤ、また同じ話になるのでヤメよう。)

下記がそのエピソード

ある日、ジミーがロケ地でランチをとっていると、老人が近づいてきて、
「あんたスチュワートさん?映画の名前は思い出せないが、ある作品の中で、あなたは部屋の真ん中でホタルかなんかについての詩を口づさんだでしょう。あれは良かった」と言う。
その時のジミーの思い。
『短い、1分も続かないちっぽけなシーンだった。それを男はそのときまでずっと覚えていてくれたんだ。そういうものなんだ、それが映画の素晴らしいところなんだ。役者が技術を身につけた後、神様の御加護があって、その上幸運にも目立つ個性を持っていたらの話だが、そういうとき、彼がやっているのは、人々に小さな小さなちっぽけな時のかけらを与えているのだ。人はそれを生涯忘れない。』
そうそう、私たちは、忘れない。
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by j-suguita | 2006-02-23 10:43 | 映画 | Comments(7)
Commented by Yai at 2006-02-24 09:47 x
時のかけらを与えてるって事も、与えられてるって事も、ちゃんと人間の心が感じとれなきゃ、ならないんですね。

心という土壌をしっかり耕すことが必要ですね。肥料は、色んな分野に無数にあると思いますが、作業は、苦しい、続いている、という単純な動きかな。そこでの収穫物は、文化芸術すなわち自由な精神かな?

『時のかけら』いっぱい見つかるといいです!!
Commented by 小坊主 at 2006-02-24 15:30 x
芸術に限らず、我ら一般人の生活の中でも、良くある事ですね。
人の言動の何かが、とても印象深くて、後々までで、ずっと覚えている。当のご本人は、まるで意図していなくて、一瞬後には、忘れ去っているような事なのに、それが、自分の考え方や人生に、ずっと、影響を与える。

ところで、「君が」「君は」のyouは、「君」ではありません。
日本人が良くやる誤訳で、このように、プロの翻訳者でも、よく間違います。
私なら、この場合、「役者」と訳します。
Commented by 池さん at 2006-02-24 23:15 x
ジェームス・スチュワートさんの言葉は、往年の大俳優から現代の俳優たちへのエールなのですね。
このエールは、映画以外の芸術にも、また、小坊主さんのおっしゃるように一般人にも通用すると僕も思います。ただ、映画人が「時」という言葉を使うのには「映画は時間の芸術だ」という特別な思いが込められているような気がします。
Commented by 灰色海豹 at 2006-02-25 00:27 x
おお、さすがですね、みなさんからもスチュワート氏並みのお言葉が届いています。

私も何か言いたいけど・・・
「美味しい日本酒を、与えて欲しい」> ! ?
Commented by j-suguita at 2006-02-25 09:28
>Yaiさん、
Yaiさんの演奏も或る人々の時のかけらになっているのでは?
ワタクシは最近、感動することが少なくなってますが、案外こういうのって
ナンも考えてないときに向こうからひょっこりやって来るのかもしれません。

>koboさん、
久しぶりに英語の辞書ひいちゃいましたよ。しかしワタシのちっちゃい辞書ではなんもわからない。
で、何年ぶりかでフランス語の辞書をひいてみましたが、"vous"って、『人間一般、不特定の人』という意味があると知り、感じつかめました。ちょっと直してみましたがどんなもんでしょ?
・・・koboさんの英語教室になってきてる。今後もご教示いただけるとうれしいです。

>池さん、
「映画は時間の芸術だ」まさにその通りですね!
同書の中の別のエピソードで、ジミーが大ベテラン役者にはげまされる話もあるんです。戦争体験の後、映画の仕事が空しくなった、という彼に大先輩は
「君は何百万人という人々の琴線に触れていると思ったことはありませんか?(中略)他のどんな職業がそいういう力を持っていると言うんです?」とエールを送ったそうです。
Commented by 小坊主 at 2006-02-25 22:20 x
そうそう、その通り。
人間一般、不特定の人です。
日本語にする時には、無視して、省略するのが一番、ということも、良くあります。ジミーの例でも、無視が、いいかもしれません。

日本翻訳史上、最も有名な誤訳に、ハムレットの一場面。
ハムレットが、父の幽霊を見たと言っても、誰も信じない。
そこで、ハムレット、in your philosophy。
「世間の常識では」とでもいう所ですが、「君の哲学では」とやってしまった、某有名英文学者が。。。
Commented by j-suguita at 2006-02-26 09:46
それって多分、明治時代頃のことじゃないスか?
当時の人は文献がなくて大変だったことでしょう。
ワタシの場合は文献不足ではなく、勉強不足ですが。